芋とつきますが、ジャガイモやサツマイモに含まれるようなデンプンはほとんどありません。
菊芋に含有される成分で最も注目されているのは、「天然のインシュリン」ともいわれれいる「イヌリン」です。菊芋には、およそ8%〜15%のイヌリンが含有されているといわれています。
このイヌリンが『血糖値を安定させるはたらき』があるので、菊芋は奇跡の野菜として取り上げられているのです。
意外と身近な植物です!
みなさんは、菊芋(キクイモ)という植物をご存知ですか?
菊芋とは、キク科ヒマワリ属に分類される多年草です。
夏の終わりから秋頃にかけて、菊に似た黄色い可憐な花を咲かせます。
花が枯れた後は、秋から冬に根が膨らみ、ショウガのような形の球状になります。この部分(塊茎)が主に食用として用いられる「芋」なのです。
効果
菊芋を食べる習慣が古くからある欧米諸国では、菊芋によってもたされたと思われる体への効能が語り継がれています。
菊芋に何故数々の伝説が生まれたのかを、日本を含め各国で研究が行われています。
研究が進むにつれ、菊芋の食養生が確立していくものと想像できますが、実際に菊芋を食べた人の体験をここではご紹介してまいります。
◆ヘモグロビンA1cの減少
◆高血糖値の改善
◆中性脂肪値の低下
◆高血圧の改善
◆便秘の解消
◆体重の減少
◆不眠症の改善
◆腹囲の減少
◆アトピー症状の緩和
◆骨密度の上昇
◆肌の保湿力UP
◆くすみ改善
イヌリン
菊芋の塊茎には、「イヌリン」とよばれる特殊な糖類が平均8〜15%ほど含まれています。
このイヌリン(糖)が、糖尿病予防や改善をもたらす成分として注目されているのですが・・・。
糖を摂取しているのに、糖尿病に効くって一体どういうことなの?なんて、不思議に思いますよね。
ここでは、イヌリンの構造やその効果についてお伝えします。
イヌリンは、フルクトース(果糖)が鎖状に約30個ほど連なり、末端にグルコース(ブドウ糖)が1個くっついた構造をしています。
意外と、シンプルですね。
フルクトースもグルコースも同じ単糖類なのですが、その大きな違いは、生体内でブドウ糖は血液中に入りこみ肝臓のインスリンにより代謝されるのに対し、フルクトースはインスリンの影響を受けない点です。
そのため、フルクトースは砂糖の代用品として糖尿病患者にしばしば使われています。
イヌリンは体内に入ると消化液と混ざってゲル状に変化します。このイヌリンのゲル状繊維が体内で大活躍するのです。
イヌリンのココが凄い!
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1.食後の血糖値の急激な増減を抑制
イヌリンのゲル状繊維は、胃や腸の消化酵素により分解されることはなく、胃壁や小腸壁を覆います。そのため、イヌリンと共に摂取した他の炭水化物(ブドウ糖)や脂質などの吸収を妨ぐのです。炭水化物を緩やかに分解するため、インスリンの過剰な分泌を防ぎ、血糖値の急激な増減を抑えます。また、ゲル状になることで満腹感が得られ、食べ過ぎなどの防止につながります。
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2.善玉菌を増やし、腸内フローラを改善
イヌリンは腸内に到達したとき、細菌によってはじめて分解されます。その腸内細菌が、なんと善玉菌!イヌリンはビフィズス菌などの善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やすはたらきがあるのです。腸内フローラが整えられることでコレステロールが減り、便通が良くなり、ダイエットにも効果が現れるのです。
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3.インスリン分泌の抑制と活性化は選択的
善玉菌はイヌリンを「短鎖脂肪酸」に変化させます。この短鎖脂肪酸はインスリンの分泌を活性化させるはたらきがあるので、2型糖尿病などインスリン分泌に障害がある場合効果を発揮します。イヌリンは選択的にインスリン分泌をコントロールすることができるため、糖尿病患者のみならず健康体の人に対しても動脈硬化などの生活習慣病予防に効果が期待されています。