菊芋に関する本はまだまだ少ない!
戦後の食糧難の頃、栽培しやすい菊芋は食料難を救う食べ物として、日本中で食べられていました。
しかし、栽培しやすい反面始末に負えない植物でもあり、高度成長期になると食も豊かになり、食べにくい、扱いにくい菊芋は、次第に食卓から消えていきました。
平成になると食の形態が更に変化し、ますます多様化していく中で、健康を意識した食事を特集するテレビ番組や雑誌が急増しました。
テレビで特集を組まれた食材が、翌日にはスーパーの売り場から売り切れになる現象も起きて、食事から健康を作る動きは、中高年を中心に新たな食文化をもたらしました。
食の質を見直す動きは若い世代にも波及し、今や何をどう食べるかの追及はトレンドの一つとなっています。
健康に寄与する食材を熱心に発掘し探求し続ける精神は、また新たな食文化を生み出すのかもしれません。
話が反れましたが、菊芋が脚光を浴びるようになったのも、このような動きが後押しとなってはいますが、菊芋が持っている成分の効果や抗酸化力の高さを、根気強く伝え続けてこられた方のご尽力もあり、広く認識されるようになってきたのです。
優れた恩恵をもたらす菊芋ですが、知られるようになったのはごく最近のことです。健康雑誌で紹介されることは珍しくなくなってきましたが、エビデンスもわずかで、専門に菊芋を解説するような本はまだまだ少ない状況です。
おすすめ本
「菊芋 本」と検索すると、ヒットするのがわずか数冊しかありません。熱心に菊芋を勉強したいという人が全冊そろえても、大した負担はにはならないほどです。
菊芋がもっと広く認識されるようになり、関心が高まることで、菊芋に関する本も今後出版されるとは思いますが、とりあえず1冊読んでみたい人に、少ない中からおすすめする本を取り上げてみました。
菊芋ってなに?~高橋玄朴~
1冊目にご紹介するのは、菊芋の教科書ともいえる本です。
著者の高橋氏は、キクイモ研究会の会長を務める他、禅ヨーガ研修会、NPO法人寝たきり半分推進協議会を設立。
半世紀以上にわたり、健康をテーマにご活躍されており、その活動は単に健康情報を伝えることだけに留まらず、人の生き方にも触れながら健康的に暮らす意義も説いていらっしゃいます。
この本の素晴らしいところは、数少ない菊芋の科学的根拠や生物学的や生理学的にも触れ丁寧に解説してある内容となっているところですが、この本を読み終える頃には、単なる菊芋の健康実用書ではなく、菊芋と共生する生き方のすばらしさを教えてくれていることに気づくはずです。
まさしくその考え方は、菊芋食の研究所が目指すところでもあるのです。
是非ご一読ください。
2、菊芋の腸能力
3、食の歴史と菊芋
4、寝たきりを半分に
5、菊芋の未来
6、菊芋の栽培方法
7、菊芋の食べ方
8、菊芋普及のために
今だから明かされる Ⅱ 『アトピーや難病の原因』と『改善食・菊芋』: 食品に含まれる化学毒や医薬品から「菊芋」で体を守ろう~中山大紫~
2冊目は、日本で菊芋が認知されるにいたった原点に触れることができます。
著者の中山氏は、日本における菊芋普及の先駆者です。菊芋研究で先行するドイツに自ら何度も足を運び、栽培方法から加工の仕方を学び、日本での菊芋の普及活動に大変ご尽力をされた方です。
お嬢様のアトピーと菊芋の関わりの体験に基づく話を皮切りに、食事が体に与える影響や、食を取り巻く問題にもかなり踏み込んだ話をしています。
なぜ菊芋が日本の食卓に必要なのか、菊芋が全く知られていなかった時から、なぜ粘り強く菊芋の普及に努めてこられたのか、菊芋が注目されるようになった原点を知ることが出来ます。
ブームではなく、日本の食卓に菊芋を定着させたい菊芋食の研究所の原点にも共通する内容となってます。
電子書籍化されていますので、手に取り易くなっています。是非ご一読ください。
2、抗生剤の実体と研究の現成
3、菊芋は食に混入する化学毒を排除する